既に色眼鏡をかけた状態で見てしまったのも間違いだったけど、
やっぱりすきになれない「細田守映画」
宮﨑駿とどうしても比べてしまうっていうのもある。
先に良かった点を述べていきたい。
前半はかなり良かった!!
前半はスゴク良かった。ケモ的要素が嫌いな私がしっかり見られたし、感動もした。
最後のタタラ(猿)とヒャク(豚)が「誇らしいな」というセリフもぐっと来た。
声優も宮﨑駿と従来のアニメとのハイブリッドで「俳優」と「声優」を使っている。
クマテツ率いる3人(ケモ?)組はぴったりだ。特に大泉洋は実にタタラっぽい。
わかりやすさも評価できる。宮﨑駿の映画はなんでやねん。というところを残していたりして後味が悪かったりする。細田守の映画は後味すっきりだ(ストーリー的にはね)
例えば、最初に何故か空き缶の後ろに隠れているチビバケモノ*1も最後には子供でもちゃんと分かるように作っている。
イチロウヒコも猪の帽子を着用してて「あ、こいつ人間で主人公と同じ境遇で最後には師弟対決になるのかな」ぐらいアニメおじさんには予想できる。
二回目のイオウゼンとの戦いも「一回目」とシンクロしているところも良い。
ハイタッチのところなんてかなりぐっと来た。(10カウント過ぎててずるいやんけとも思いましたが(暗黒苦笑))
それでもやっぱり納得行かない「バケモノの子」。
1番もやるのは後半、というか人間界と行き来できるようになってから。
散らかりがちのような気がする。細田守氏はむりくり「男女を引きあわせてハッピーエンド」にしたがる傾向がある。ココがどうしてももやる。
次に既視感だ。
オリジナル作品だし、おっさんなのでフレッシュには楽しめないことは重々承知だが
子供が「大人に頼れず」、「異世界に1人で迷い込み」、「成長して人間界に戻る」
大泉洋で攻めるなら「ブレイブストーリー」、全体的には「千と千尋の神隠し」
オマージュだろうか。
キュウタが大学に行くレベルまで勉強できるのも「クマテツ」の集中の力のおかげだ。と思っていたので「付喪神*2」に変化して心のなかにいるよ♪というのもなんだかなぁ。
タタラなんだから実は「バケモノの世界の刀はタタラが作っていて、刀を通して腐れ縁が続いてる。んでイチロウヒコを助ける刀も作れた」とかなら納得行ったのになぁ。
そういえば豚と猿と熊の繋がりもわからない。長い付き合いなら「1人で成長した」ということでもなさそうだし。
イチロウヒコがバケモノの世界で育てられたくせに「鯨(キュウタも最初は読めなかった)」を読めたこと。ふりがな振ってたのかな?
アニメ(というよりフィクション全般は)ご都合主義でも一向にかまわない。
が、それも何作品も続くと流石に「やっぱりね」となる。
声優もハイブリッドにしたせいで特にイチロウヒコが露骨に「あー宮野真守キャラだ」ってなってしまう。
とりあえずこんなもんか。せっかく家で映画を見たのだからメモしておけばよかった。
軽く調べてみたらやはり賛否両論だったので個人的には溜飲が下がりました。